仲良し兄妹のヨウイチくんとウサコちゃん。今日は何やらウサコちゃんが、消費税について聞きたいことがあるようですわ。なお、私の出番は最初と最後のみですのよ。メンゴメンゴ m(_ _)m
消費税は預り金ではない? インボイスって?
お兄ちゃん、2022年の秋から消費税のことを調べていたよね。教えてほしいことがあるの。
あぁ、消費税減税ニッポン復活論という本を読んでから、消費税について調べているけど、どうしたの?
4月末にね、大阪の京橋で街頭宣伝があったんだけど、元国会議員のおじさんが『消費税は預り金ではありません』と言っていたのと、デザイナーのお姉さんの『インボイスで、税金で生活が破綻する』って、涙声の訴えが忘れられなくて…
なるほどね、ウサコはそれを聞いてどう思ったの?
消費税って、社会保障の為に私達みんなで払っている税金だよね。デザイナーのお姉さんの『インボイス』は、そもそも何なのか、ぜんぜん分からないよ…
そうだね。『インボイス』は消費税の話なので、消費税がどういう仕組みなのかを知らないと説明が出来ないんだ。
まずは、国税庁が消費税をどう告知してきたのかをおさらいしてみよう。
消費税は「消費者の税金(預り金)」じゃないの?
う~ん、やっぱり消費税って私達、つまり消費者の税金で、お店の人は私達から消費税を預かって税務署に納める…だからお店の人には「預り金」だよね。
誰だってそう思うよね。特に1番は最初の告知だから、国民全員に刷り込みに近い効果があったと思うよ。
でも、2番はちゃんと「預かる」って書いてあるのに、3番の「いわば預り金」、4番と5番の「預り金的性格」って、意味が分からないよ……
実はね、2番の時点で「消費税は預り金ではない」という裁判の判決(*)が、既に出ていたんだ。だから3番と4番と5番では「いわば」とか「的性格」という表現で濁したんだ。
えぇッ!? でも、財務省には『最終的には消費者が負担』『納税義務者と実質負担者が異なる税を間接税』って説明があるよ。
だから、やっぱり消費税は「消費者の税金で預り金」なんじゃ…ないかな?
この説明だと消費税は「消費者が負担(支払=消費者の税金)」して「納税義務者の事業者が預かって納税」する「間接税」の預り金だと思うよね。つまり消費税増税があっても「負担は消費者だけ」で「事業者は痛くもかゆくもない」って。
え? そうじゃないの?
消費税は最初に事業者に痛みがあるんだ。財務省の説明は嘘ではないんだけど、消費税の『弱者負担税』という、本当の怖さがまったく伝わらない。デザイナーのお姉さんの訴えは、その怖さのせいなんだ。
…わたし、消費税のこと、ちゃんと知りたい!
あのお姉さんの生活を守りたいよ!!
じゃあ次回は、消費税と本当に預り金の入湯税を比べよう。そうすると、ウサコにも「消費税は預り金ではない」という真実が見えてくると思うよ。
うん。Not even justice, I want to get truth! だね!
「消費税は預り金ではない」という判決が裁判で出ていただなんて知りませんでしたわ…
でも、ウサコちゃんの言うとおり、消費税は消費者の税金じゃありませんの? 真実はまだ明らかにされておりませんわ、ヨウイチくん。次回でちゃんと説明してくださいましな。
つづく
このブログは3部構成の予定です。各部は「カテゴリー」で分けています。
第1部「消費税の仕組み」編
検証可能な資料を使って「消費税の仕組み」を説明していきます。
第2部「インボイス制度」編
10月施行予定の「インボイス制度」の概要と問題点、施行延期策。
第3部「消費税の正体」編
消費税の問題点を取り上げて、その「正体」に迫ります。
全部で約20回ほどの予定です。最後までお付き合い頂けましたら、幸いです。